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飼育場(ハチ場) 

背景写真は、日本のマチュペチ 信州遠山郷下栗の里です。会員撮影

周囲に蜜源となる植物の豊富な飼育場の選択と設置は、最も重要なことの一つです。

 

この写真の下栗の里は、NHKのデジタル衛星ハイビジョン2013年09月10日の放送『ニッポンの里山 ふるさとの絶景に出会う旅 「生きものたちが集う 天空のソバ畑 長野県飯田市」』の番組解説で「南アルプスの麓(ふもと)・標高1000mの尾根にある飯田市下栗集落。最大斜度38度、冬は氷点下10度以下になる土地で、畑作を営む。人々は畑に深く根を張るチャノキを植えて土を押さえたり、土の表面に小石をまいたりして、雨で土が流れるのを防いできた。秋、畑は蕎麦(そば)の花で彩られる。天空の花園だ。そこには貴重な蜜を求めてミツバチが集まり、渡りが近づいたシジュウカラやカワラヒワなど里の鳥が集まる」と紹介されています。

 

 

巣箱を置く予定地または、予定地の周辺環境を調査

下の地図を航空写真に切り替え、予定地を中心とした2km範囲内の森林の分布をみて見ましょう。

これは、例示です。ここに巣箱を置く予定はありません。
★図を航空写真に切り替え、付近の森林を確認しましょう。
飼育場の立地条件

立地条件は、凡そ以下のとおりです。人により優先順位や採択は異なります。目安に過ぎません。

全ての条件を満たすことは困難です。人とハチの安全衛生を最優先し、巣箱を置く予定地の実情と御自身の飼育方針とを勘案してください。所有地がない場合は、借地や、耕作地の一部への間借りもあります。

1全体が落葉樹で覆われているか、落葉樹の比率が高いこと。

2隣地の土地所有者や周囲の住人に、養蜂に理解があること。

3有力な蜜源・花粉源となる植物群落が近くに豊富にあること。

4夏の暑さをしのぐ木陰があり、冬の寒さをしのげる地形であること。

5適度な風通しと、適度な乾燥、湿地でないこと、雨天時に雨水が滞留しないこと。

6南または、東に適度広がって開け、遮蔽物がない、かつ全体に適度に傾斜していること。

7ごみ焼却施設、設備から、2km以上離れていること。

8養蜂業者のハチ場や、自分と他人のハチ場から適度に距離があること。

9幼稚園、学校、病院等の人が多く集う場所から相当の距離があること。

10農薬を多量に散布使用する、果樹園や水田耕作地から、相当の距離があること。
11住居や、人が往来する道路通路から適度な距離が保たれていること、ただし、道はあるほうが良い。

12近い将来にハチ場や周囲に、建築、開発、開墾、売却の計画がないこと。

13獣害(熊 サル イノシシ等)や、盗難の恐れのないこと。

飼育場の一例

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複数の飼育場の配置 例示
ここでの不適切なのは①②③と④⑤の相互の距離ですが、実際は理想的な距離を保つことは困難です。④は道路際で便利ですが、同時に盗難の誘い水となります。また図のように巣箱と配置を更新する必要があります。

キャプチャ1.JPG

飼育場の巣箱配置ポイント

ハチ場に於ける巣箱の位置は、下図のように夏至と冬至を基本に考える必要があります。日射時間が長い夏至に日陰多く、その真逆の冬至には、日向になる位置に巣箱を置くのが理想です。

 

また、アカリンダニやその他の病害虫を防ぎ、リスクを分散するために密集養蜂は避けてください。飼育場の面積に対して、分蜂による群数が増えると、密集配置になりがちです。周辺の蜜源に余裕ないと、一つの飼育場の飼育数には限界がきます。最小限に、留めておいた方が良いと思われます。他の巣箱へ侵入する迷いハチを減らすために、巣箱の間と巣門の方向に配慮する必要があります。

12月👈6月
2016.12.28 11:09
2017.1.13 13:34
2016.6.7 10:18
Aハチ場を南西下の斜面から撮影

巣箱を日影に置くか、日向に置くかで巣箱の内部温度に差が生じます。

キャプチャ.GIF

バチの飛行経路から巣箱の位置を考える

ハチの迷い込みを防ぐための巣箱の配置例

一説では、雄バチは50%、働きバチは20%迷い込むと言われています。

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