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養蜂技術

近代養蜂技術に画期的な変革をもたらしたものは、巣枠式飼育と巣礎及び遠心分離機による採蜜です。日本では、明治以降に導入された、西洋ミツバチの飼育でおなじみの、ホフマン方式または、ラングストロス方式と呼ばれる可動式巣枠を、使用して行うものです。現在では、Flow Hive(フローハイブ)という、巣箱から直接採蜜する方式の巣箱も一部で普及し始めたようです。またIoT(アイ・オー・ティー)技術の応用で、巣箱をインターネットに接続し遠隔操作での養蜂管理も始まり、ネット上で技術情報を公開しています。日本では江戸期に、現在の日本ミツバチの飼育方法の主流である重箱(木製の四方枠を積み重ねたもの)式飼育が、ほぼ確立されました。これらの伝統式の養蜂技術は、日本各地で、日本ミツバチの飼育方法として脈々と受け継がれてきました。伝統養蜂は、一時廃れましたが、オーガニック養蜂として、再び世界中で、脚光を浴びるようなってきました。

❶問題を見つける
❷解答を評価する基準(標準モデル)を見つける。

❸前述の評価基準(標準モデル)に沿って問題を解く

上記が問題解決の手順なら、まずは知多半島の地域特性にあった養蜂基準(半島オリジナル)を、 確立したいと思います。また過去の伝統養蜂の技術も学び、生かしたいと思います。

重箱式巣箱飼育

​ご存知のように、一部には、西洋ミツバチの飼育でお馴染みの巣枠式で日本ミツバチを飼育されている方もあります。主流は重箱式巣箱での飼育です。この方法は、重箱という蒸し器のような、四角い箱を縦に積み上げて行います。比較的初心者でも扱いやすく、巣箱や養蜂用具の構造が単純で、日曜大工程度の知識と技術でも自作できることから、広く普及しました。

日本ミツバチの飼育に於いては、趣味の養蜂家が主で、生業として飼育される方は、ごく少数です。方式を問わず、巣箱や用具の大量の需用や生産は望めず、したがって共通仕様や規格化が遅れ、殆どが自作で、巣箱や用具の共通化による共用や、規格統一ができない状況です。

分蜂と捕獲​

初めて分蜂に遭遇した人で、感動しない人は、皆無です。もう何回も分蜂を見たベテランでさえ、その度に驚き、新しい発見があります。ある海外のハチの研究者は「ハチ狩り」をゲームとして提案しています。もちろん、文字通りの「ハンティング」ではなく、訪花したハチを逆に辿って、巣を探すゲームであり、巣を探すのが最終目的です。日本でも、これと同じように、分蜂期には、日本ミツバチの分蜂群を捕えるために、飼育者は様々な工夫を凝らします。分蜂群を捕えるための誘因材として、キンリョウヘンという蘭を使用することもあります。分蜂捕獲は、自然を相手とする高度なハンティングゲームの一つです。

採蜜

採蜜は、養蜂家にとって、もっとも大切な仕事の、ひとつです。蜜はハチたちとっても、命を繋ぐ重要な成果物です。養蜂家は、採蜜において、蜂群の生存が持続可能な範囲にとどめなければなりません。ハチの成果を、少し分けていただくといった謙虚な姿勢が大切です。

時期と量に、できる限り細心の注意を払って採蜜し、コロニーに対するダメージを、最小限にとどめるよう努力しなければなりません。

翌年の春を迎えることができるのは、自然巣ではごく少数、飼育下の群れでは、ベテランでさえも、少なからずの群れを失うと言われています。

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